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お正月の思い出

  • 執筆者の写真: tomomi shinohara
    tomomi shinohara
  • 2021年1月9日
  • 読了時間: 2分



子どもの頃のお正月といえば思い出すのは、祖母の家でのお節作り。暮れの30日に家族みんなで押しかけて、祖母と母と3人の叔母たちと一緒に小芋やクワイを剥いたり、にんじんを花に切ったりしたものです。そして31日は朝から煮炊きして。お正月当日は山ほどのお節が大きなテーブルに所狭しと並んでいました。


オードブルもお刺身も楽しみだったけれど、私が一番楽しみにしていたのは鯖のきずしと卵の海苔巻きでした。鯖のアレルギーがあった叔父のために鰆のきずしでも作ってあって、そちらは鯖より上品な味だったっけ。

その叔父も亡くなり祖母も亡くなり親戚が集まっての年越しも姿を変え、いつの間にか忘れられていたレシピでしたが、ある年ふと思い出して記憶を頼りに作ってみたのです。あぁこの味だったと1人で感激。そして今は子どもたちの大好物です。

年末に鯖寿司用の汐鯖を3本買って、31日に酢で締めて、1日の朝に巻くのです。綺麗に切って並べている横から、端っこに手を伸ばすのは食いしん坊の末っ子。かつての自分の姿を見るようです。




ぶどう豆



年末年始は離れて暮らす子どもたちが帰ってきて、今年も賑やかなお正月になりました。

なんだか年々忙しく、今年はいつものようにお節の用意ができるのかしらと思う年末でしたが(毎年そう言ってる気がします笑)、3人とも心強い助っ人で、お餅つきからお節料理、鹿児島から持参してくれたカンパチとオオモンハタ、甘鯛のお刺身までと、ささやかながらちょっと贅沢なお正月のお料理が用意できました。


こだわりの黒豆は醤油を使わずに蜜につけた辻留流のぶどう豆です。夜に米のとぎ汁に浸けるところから始めて出来上がりは翌々日のお昼。手間をかけると言うよりも一つ一つの丁寧な工程と時間が、黒豆本来が持つ素材の味を引き出してくれる一品です。

結婚する前にすこしだけ習った懐石料理の教室で教えていただいたもので、その時から毎年もう27年も作り続けているのです。ですから我が家にとってお正月の黒豆はこのぶどう豆。今年も大事にいただきました。

ぶどう豆の上の乗っているのはチョロギです。長老喜と言う字を書く縁起物。地元亀岡の特産です。





今回使用した器はこちらです


鉄砂釉長皿

長さ34cm 幅10cm












白釉片口

径14cm 高さ5.3cm













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